2026年10月25日、イタリア・ローマのEUR地区にある国際会議場「ラ・ヌーヴォラ(La Nuvola)」で、ガンベロ・ロッソ(Gambero Rosso)のワインガイド『ヴィーニ・ディタリア 2027(Vini d’Italia 2027)』が正式発表されました。
今年は、ガンベロ・ロッソの創立40周年という節目の年。
会場では午前10時30分からガイドの発表と表彰が行われ、午後には受賞ワインを味わえる大規模な試飲会も開催されました。
午後4時からは一般のワイン愛好家も参加でき、入場料は75ユーロ。トレ・ビッキエーリの受賞ワインに加え、イタリア各地の食品を紹介する「トップ・イタリアン・フード(Top Italian Food)」も楽しめるイベントでした。
さて、今回のガイドで最高評価の「トレ・ビッキエーリ(Tre Bicchieri)」を獲得したワインは、なんと540本。前年の508本から32本増加しました。
トレ・ビッキエーリとは、イタリア語で「3つのグラス」という意味。ガンベロ・ロッソが特に優れたワインに与える最高評価です。
今回の『ヴィーニ・ディタリア 2027』では、2,614社の生産者、23,000本以上のワインが評価対象となりました。
その中から選ばれた540本。いったい、どんなワインが評価されたのでしょうか。
15ユーロ未満でもトレ・ビッキエーリ!
今回の受賞結果で、特に気になったのは価格です。
トレ・ビッキエーリを獲得した540本のうち、50本はエノテカで15ユーロ未満で購入できるワイン。
しかも、そのうち5本は10ユーロ未満です。
最高評価のワインと聞くと、どうしても高級ワインを想像してしまいますが、10ユーロ未満でも選ばれるワインがあるんですね。
また、今回初めてトレ・ビッキエーリを獲得した生産者は54社。
長年知られている名門ワイナリーだけでなく、これまで最高評価を獲得していなかった生産者にも注目が集まります。
ビオやビオディナミのワインも194本
今回、最高評価のトレ・ビッキエーリを獲得した540本のうち、194本が「トレ・ビッキエーリ・ヴェルディ(Tre Bicchieri Verdi)」に該当しました。
これは、有機栽培(biologico)やビオディナミ農法(biodinamico)によって造られたワインを示すものです。
つまり、最高評価を獲得したワインの中には、環境に配慮した栽培方法に取り組む生産者のワインも数多く含まれているということです。
2027年版の特別賞は?
今回、年間最優秀ワイナリー(Cantina dell’Anno)に選ばれたのは、ヴェネト州のヴァルポリチェッラ(Valpolicella)をルーツとするトンマージ・ファミリー・エステーツ(Tommasi Family Estates)です。
1902年に始まったトンマージ家のワイン造りは、現在ではヴァルポリチェッラだけでなく、イタリア各地へと広がっています。
公式サイト: Tommasi Family Estates
そのほか、赤ワイン、白ワイン、スパークリングワインの年間最優秀賞には、次の銘柄が選ばれました。
年間最優秀赤ワイン(Rosso dell’Anno)
アブルッツォ州のマシャレッリ(Masciarelli)が受賞しました。
モンテプルチャーノ・ダブルッツォ・マリーナ・ツヴェティッチ・サン・マルティーノ・ロッソ・リゼルヴァ 2022
Montepulciano d’Abruzzo Marina Cvetic S. Martino Rosso Riserva 2022
公式サイト: Masciarelli
年間最優秀白ワイン(Bianco dell’Anno)
シチリア州エトナのアルタ・モーラ(Alta Mora)が受賞しました。
エトナ・ビアンコ・アッリーゴ 2023
Etna Bianco Arrigo 2023
公式サイト: Alta Mora
年間最優秀スパークリングワイン(Bollicine dell’Anno)
ロンバルディア州フランチャコルタのフェルゲッティーナ(Ferghettina)が受賞しました。
フランチャコルタ・ノン・ドザート 33 リゼルヴァ 2018
Franciacorta Non Dosato 33 Riserva 2018
公式サイト: Ferghettina
創立40周年を記念した特別表彰も
今年は40周年ということもあり、イタリアワインの歴史に大きな足跡を残した生産者への特別な表彰も行われました。
「40周年のワイナリー(Cantina dei 40 anni)」に選ばれたのは、トスカーナ州を代表する名門アンティノリ(Antinori)。
公式サイト: Antinori
そして「40周年のヴィニャイオーロ(Vignaiolo dei 40 anni)」には、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州のヨスコ・グラヴナー(Josko Gravner)が選ばれました。
グラヴナーといえば、アンフォラを使った醸造や、長期間の果皮浸漬を行う白ワインでも知られる生産者です。
40周年の節目に、この二つの名前が並んだのも興味深いところです。
公式サイト: Josko Gravner
もう一つの注目は「ヴィーニ・ラーリ」
今回の『ヴィーニ・ディタリア 2027』では、トレ・ビッキエーリとは別に、50本の「ヴィーニ・ラーリ(Vini Rari)」も選ばれています。
「Vini Rari」とは、イタリア語で「希少なワイン」という意味。
単に生産本数が少ないというだけではありません。
古いブドウ樹から造られるワイン、忘れられかけていた品種を復活させたワイン、非常に小規模な生産、そして独自の取り組みを続ける生産者などが対象となっています。
品質はトレ・ビッキエーリに匹敵しながらも、その希少性や背景にあるストーリーを評価した特別な選定です。
有名なワインだけでなく、イタリア各地にまだ知られていない個性的なワインがあることを感じさせる企画ですね。
50本の銘柄については、ガンベロ・ロッソの ヴィーニ・ラーリ公式紹介記事 でも見ることができます。
540本の中には、どんなワインが?
今回の受賞ワインを州別に見ると、最も多かったのはトスカーナ州の100本。続いてピエモンテ州が82本、ヴェネト州が49本でした。
では、実際にどのようなワインが高く評価されたのでしょうか。
今回の『ヴィーニ・ディタリア 2027』で注目されたワインの中から、特に興味深い12本を別の記事で紹介しています。
詳しくは、 ガンベロ・ロッソ2027|注目の12本のワイン をご覧ください。
